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東京銀器は、江戸時代から受け継がれてきた、東京が誇る伝統工芸品です。
1979年には国の「伝統的工芸品」に指定され、主に台東区・文京区・荒川区を中心に、
職人たちの手仕事によって磨かれてきました。
純度92.5%以上の銀を使用し、打ち出し・彫り・鎚目(つちめ)といった繊細な技術を
結集して生み出される東京銀器は、ただの道具ではなく、日常に寄り添う「用の美」として、
日本人の暮らしの中で大切にされてきました。
しかし今、この文化は静かに失われつつあります。
「使う銀器」から「飾る銀器」へと需要は変化し、工房の数も年々減少。
職人の高齢化や後継者不足も深刻です。
その流れの中、老舗として東京銀器を支えてきた「日伸貴金属」も、
長年築かれた信頼や他工房との関係性があるため、
新たな挑戦が難しいという現状がありました。
この現状を前に、立ち上がったのが
しろがねし13代目、上川宗氣(かみかわ そうき/20歳)です。
きっかけは、最愛の叔母の他界。
「言葉ではうまく言えませんが、
あの時『自分が支えなければ』という想いがふっと心に降りてきました。」
そう語る宗氣さんは、東京銀器を未来に残すため、
覚悟をもって新たな一歩を踏み出しました。
彼は従来の枠を超えた挑戦を実現するため、新会社【合同会社 銀伝堂】を設立。
老舗の屋号では実現が難しかった
「オリジナル作品の制作」や「体験型の銀器づくり」などを軸に、
東京伝統工芸に新しい風を吹き込もうとしています。
東京銀器は、東京都の台東区、文京区、荒川区などに根差して発展してきた、
東京発祥の伝統工芸品です。
江戸時代中期、銀師(しろがねし)と呼ばれる職人たちが、
彫金師の器物の生地を作るところから始まりました。
その後、神輿の金具やかんざしなどの装飾品から、
酒器・茶器といった日用品まで、様々な銀製品が作られるようになり、
贈答品や記念品としても親しまれてきました。
特徴的なのは、「鍛金」技法。
銀材料を金槌で何千回も叩いて形を作り上げる工程には、
高度な技術と根気、そして繊細な感性が求められます。
また、使い込むごとに銀が酸化し、
深い味わいを増していく「経年変化」も魅力の一つです。
銀は抗菌性や熱伝導性にも優れており、
機能性と美しさを兼ね備えた道具として、現代の暮らしにもなじみます。
東京銀器は単なる銀製品ではなく、工業製品とは異なる「文化と技術の結晶」です。
職人によって一つひとつ手仕事で仕上げられた銀器には、日本の美意識と歴史が宿っています。
1979年には、その高い技術と文化的価値から国の「伝統的工芸品」に指定されました。
東京銀器は、見て、使って、触れて初めてわかる魅力にあふれた工芸品なのです。
2025年7月末にオープン予定の新工房にて、
銀を打ち、自分の手で模様を刻む【銀器制作体験】にご参加いただけます。
①スターリングシルバー(925銀)
②純銀バングル
③純銀スプーン
※すべて純度92.5%以上の「本物」の銀を使用
体験では、上川さんが予め用意した銀素材を使い、叩いて形を整え、模様を入れ、
磨き上げるまでの工程を自分の手で行います。(一部サポートが入る場合もあります)
今までも体験イベントを実施してきましたが、今回のクラウドファンディングを機に、
複数名が同時に体験できるスペースを新たにレンタルし、
より多くの方に銀器制作を楽しんでいただける環境を整えました。
さらに今回、クラウドファンディング限定で、
通常より最大14%OFFとなる「早割プラン」を数量限定でご用意しています。
※限定数に達し次第、通常価格となります。
体験は、おひとりでじっくりと向き合うのも、大切な人と一緒に楽しむのもどちらもおすすめです。
「2名プラン」では、ご家族やパートナー、友人と一緒に参加でき、
手を動かしながら完成の瞬間を共有することができます。
この特別な体験は、きっと忘れられない思い出になるでしょう。
もちろん、おひとりでのご参加も大歓迎です。
自分のペースで銀器作りに取り組む時間は、集中と発見に満ちた素晴らしいひとときになります。
〒111-0031
東京都台東区千束2-34-10 黒須ビル1階
※体験場所については現在準備中のため、開催までに間に合わない可能性がございます。
その際は、改めて開催場所をご案内させていただきますので、あらかじめご了承いただけますと幸いです。
「銀を打つなんて難しそう…」「不器用だけど大丈夫かな?」
そんな不安を感じている方へ、実際に体験された方々の声をご紹介します。
「職人さんがとても丁寧に教えてくれて、参加者同士の雰囲気も和やか。
完成したバングルにも大満足です。」
「シルバーって変色しやすいイメージがありましたが、
磨けば輝きが戻るピュアシルバーと知り、印象が一変。
長く愛用できることを教えてもらい、伝統工芸品の素晴らしさに感動しました。」
「最初は金槌の扱いに戸惑いましたが、だんだん慣れて夢中に。
優しいサポートのおかげで、完成した時は本当にうれしかったです。
一生ものの思い出になりました。」
どの声からも伝わってくるのは、「やってよかった!」という素直な喜び。
はじめての方でも安心して取り組めるよう、職人がしっかりサポートいたします。
不安な気持ちが、「楽しかった」「またやりたい」へと変わる。
そんな体験を、あなたもぜひ味わってみてください。
今回のクラウドファンディングでいただいたご支援は、以下の用途に活用させていただきます。
・体験スペースの改装費用・機材導入費
・複数名が同時に体験できるスペースのレンタル費用
・ワークショップの運営費用(職人サポート、備品など)
・オリジナル銀器の開発・制作体制強化
・海外に向けた伝統工芸発信のためのプロモーション費用
この体験は、ただ「ものを作る」だけではありません。
銀を打つ時間、職人との対話、そして完成の瞬間に生まれる達成感——
そのすべてが、あなただけの特別な物語になります。
東京銀器という受け継がれてきた技術を、次の世代へ。
その一歩を、ぜひ皆さんと一緒に踏み出せたら嬉しいです。
応援のほどよろしくお願いいたします!
最後までご覧いただき、ありがとうございます!