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Interview

武藤株式会社

“ふれた瞬間”好きになるストール

ストールを作り始めたきっかけ

ストールを本格的に織る前(約40年前) は婚礼布団や座布団などの生地を織って納めていました。時代とともに嫁入り道具としての文化が減り、婚礼布団の受注が少なくなり、また生活様式が代わり、座布団の必要性が減ったこともあり、当時人気アイテムでもあったストール産業へ進出しました。


製作へのこだわり

原料のクオリティーを大切にしています。原料の良いもので生地すると光沢感や肌触りが特別なものになります。ストールは肌に直接触れるものなので優しい糸作りのものを選んでおります。


ストール制作

工程

1.紡績
原料の繊維を細く撚って、均一な糸に加工します。
2.染色
糸や布に色をつけます。
3.整経
織物を作るために経糸を整え、織機にセットします。
4.製織
経糸と緯糸を交差させて生地を織り上げます。
5.整理加工
洗いや乾燥、光沢・機能加工などで生地を仕上げます。
6.検反(検品)
汚れやキズをチェックし、品質を確認します。
7.納品
検査済みの製品を丁寧に梱包し、出荷します。


1つの作品を制作するのにかかる期間

企画で違いはありますが、製造工程全て入れると、早くて3ヶ月、長くて1年以上かかるものもあります。


製品開発の困難

髪の毛の1/3の細さ(14デニール)のシルク糸を織りこなすのに3年かかりました。 細い糸ほど繊細で切れやすいため、織る難易度がすごく高くなります。織り上がった生地は控えめに言って、弊社でしか作り出せない一枚になっています。現在でも製造の難しさには変わりないので、1日平均3枚ほどしか織れない商品です。(その他生地であれば10枚〜15枚織れます。)

 

新たなチャレンジ

現在ソファ椅子張り生地を作っていたりとファッションからライフスタイルへ挑戦していきたいと考えております。


伝えたいメッセージ

弊社で織る生地が、誰かの日常の中にそっと寄り添い、思わず笑顔がこぼれたり、「こんな生地があるんだ」と驚いてもらえたり、触れた瞬間にほっと安心してもらえたり。そんなふうに、心に小さな幸せを届けられる存在であったら嬉しく思います。
どんな形であれ、私たちのものづくりが誰かの暮らしを彩り、やさしく包み込むような存在になれることを願いながら、一つひとつ丁寧に織り上げています。


さいごに

これからどんな狼煙をあげていきますか?

私たちは、日本の伝統産業を担う一員として、これまで受け継がれてきたものづくりの技術と、その中に息づく日本の美意識や精神を、世界に向けて改めて発信していきたいと考えています。
一過性の流行ではなく、時代を超えて人々の心に響く価値を届けるために、これから何十年先の未来に向けて、日本のものづくりの素晴らしさを丁寧に伝え続けてまいります。


記事協力企業

本記事は、【武藤株式会社】のご協力のもと作成いたしました。

▼武藤株式会社公式HPはこちら


日本文化継承プロジェクト狼煙 -NOROSHI-

狼煙 -NOROSHI- は、日本文化の魅力を発信し、次世代へと継承していく取り組みを続けています。
また、日本の伝統工芸品の魅力を伝えるため、無料で記事作成を行っています。

 

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